SAVE PAKISTAN BANK

パキスタン北部大地
震被災者を支援する団体
『セイブ パキスタン バンク』
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SPBがお世話になっている、日パトラベルの、情熱的なパキスタンでの支援活動を、この本から知ってください。災害の様子をしるという意味だけでなく、社会構造の問題や、アメリカを中心とした、世界の構図に疑問を感じるはずです。事務局長、加藤も、ちょっと写真にうつってます。

激震地に明るい未来を

パキスタン北部地震の激震地バラコットの山里に、タヒル・イラヒ・パブリック・スク ール( cooperation by SPB Japan )はある。SPBが全面的にサポートして開校した学校だ。 タヒル・イラヒとは、建設が進む土地を提供したサジード・イラヒ(現校長)の父親の名 前である。

05年秋にこの地を襲った大地震による死者は8万人を越えた。数で比較すれば、世界的 にもまれに見る大災害だ。にもかかわらず、この地の人々の窮状に対して、世間の関心は なくなりつつある。バラコットは、おびただしい数の死者が出た地域であり、サジードの 父親もその一人である。この地震でもっとも悲惨だったのは、ガラート地区にあるシャヒ ーン・パブリック・スクールで、小学生400人が校舎の屋根の下敷きになり死亡している。

私のパキスタンへの渡航も5回目になる。定期的に、町が復興していく様子を見ている が、一進一転、遅々とした状況である。あいかわらず、人々は職をもたず、トタンでつく った小屋につつましやかに暮らし、元の生活に戻るというには、まだまだ先は見えそうに ない。

学校の概要

学校名

タヒル・ イラヒ・パブリック・スクール (TAHIR ELAHI PUBLIC SCHOOL)

場所

Jabba Bhaingian Balakot, Mansehra NWFP. Pakistan

開校

2006年9月

生徒数

86人

教員数

常勤5人 ボランティア2人(無給)(計7人)

年齢

6歳から16歳 10クラス

授業料

1年生 100ルピー(約200円)/月
※1学年ごとに10ルピーずつ加算される

10年生 200ルピー(約400円)/月
年度初めには250ルピー納める

卒業生

16人


校舎の第一期工事はまもなく終了しそうだ

07年の春から建設工事はのんびりと進められている。簡素なつくりだが、多くの人が関 わって少しずつ建ってきた。なにしろ山の中腹の土地である。コンクリートをこねるのも 材料を運ぶのもたいへんな仕事だ。ジープに土砂を満載し20往復。ジープ道と校舎が離 れているために、労働者が肩に担いで一日中、4日間かけて運ぶ。失業者の多いこの地で は、日雇いの仕事もありがたいと見えて、労働する人員はすぐに見つかる。仕事の後には、 一日200rs(約400円)が日当としてSPBから支払われる。砂やセメントも同じように 運ばれている。相当な重労働のはずであるが、村の人を雇うことも、村に学校を建てるこ とも、土地の人にとってはうれしい。

学校は9月始まりで、7月の終わりには10年生が卒業を迎えた。16人の子どもは全員 女生徒で、卒業試験を見事にパスし、学校を後にした。どの子の成績も優秀だったという。 なんと地方の新聞に優秀校として名前が掲載されたらしい。サジードは、誇らしげに、州 政府から出された一人ひとりの10学年卒業認定証を見せてくれた。子どもたちが地震後1 年は学校に通っていなかったという事実や、昨年の秋にテント一つでセロからスタートし た学校で勉強したというマイナス要素を考慮しても、正規の試験を通過したということは、 驚くべきことだと思う。考えられないたくましさだと思う。

多くは、アボタバード(バラコットから1時間半離れた土地)のカレッジに進学してい る。なぜなら、この地には女性徒のためのカレッジが一つもないからである。学校づくり に関わる人たちは、バラコットに共学のカレッジをつくるまで頑張りたい、という夢をも って働いている。

そもそも、パキスタンでは、女性が社会に出て職を持つことは少ない。多くは、専業主 婦として、育児や家事をして生活をしている。その理由をたどっていけば、もちろんイス ラム教世界で、女性が顔を隠すようにして生活しなくてはいけないような文化が影響して いる。でも、それに加えて、学校で学びたくても、家の近くに高等教育を受けられる学校 がない、というのも事実である。よい職業に就くためには、資金と学歴が必要なのだ。

20人の子どもは学費を払えない

学校はボランティア職員の献身的な努力なくしては成り立たない。4人の職員には、月 1000円から4000円の給料が支払われているが、二人は開校からずっと無給で働いている。 4000円は、この土地の人々にとって十分な給料であるかといえば、そうではない。何しろ、 どの家庭も10人以上の大家族である。一月食べるだけでも、ぎりぎり一杯だ。一般には、 学校教師であれば6000円から12000円ぐらいが正規の金額であるようだ。

私立学校なので、それぞれの子どもの家庭からは学費をもらっている。一月100rs〜 200rsで、払えない家庭の子は無料で受け入れている。イスラムの世界では、困っている 人を助けるのは当然のこと、という風土があり、多くの人が貧乏な人に施しを与えて支え あって生活している。

中には、震災によって孤児になった子どもがいる。父親を亡くした家庭は、稼ぎ手がい ないので、収入は一切なし。政府は、新しい家を新築する家族に15万円の補助をするこ とと、震災後1年間は、一月に3000rsずつ補助していたが、期限が終わりそれも途絶え た。そういう状態で、困り果てている家庭は、おそらく多くあるのだろう。

そういう境遇にある人々をリストにできれば、なんらかのサポートもとりやすいかも知 れない。

1 Kadija(カディジャ) Bibi(ビビ ) 3年生

@9人家族7人兄弟 父親は腎臓病で仕事困難 家庭貧困 Aりんご B音楽を聴くこと ヤギ(2匹)の 世話 E今一番ほしいのはノート

2 Maria Bibi 7年生

@Kadija(カディジャ) の姉 貧困家庭 Aマン ゴ B勉強 B家事(水運び、部屋掃除、皿洗いや洗濯)Cイスラミ ック・スタディ(イスラム教の時間)Eノート

3 Rabila(ラビラ) Bibi 6年生

@5人家族 4人兄弟 父親は裁判官だったが、震災により死亡 A リンゴとカリフラワー B勉強家事も好き Cイスラミック・スタ ディ D人の役に立つ仕事に就きたい。教師になるのが夢 E洗濯機

4 Saba(サバ) Bibi 7年生

@10人家族 貧困家庭 Aマンゴと豆 B勉強 CPakistan Study(社会) Eミシン

5 Bushra(ブシラ) Bibi 7年生

@8人家族 父Afzalは老人で、農 作物を収穫して収入を得ている 貧困家庭 Aリンゴ B両親を手伝うこと 父親の靴を洗うことC数学 D教師になって村の人を 助けたい Eコンピューター

6 Robina(ルビナ) Bibi 9年生

@11人家族 父は盲目 兄は既婚 で、働いて家族を養っている Aオレンジとオクラ C英語 D教師 として村の人の役にたちたい E冷蔵庫

7 Saira(サイラ) Bibi 8年生

@母親死亡 父親の商店は地震で 倒壊 6人家族 貧困家庭 Aマン ゴ ポテト B勉強 C理科 D 医者になり、人を助けたい Eコン ピューター

8 Safeer(サフィール) Zaib(ゼーブ ) 5年生

@Sairaの弟 自分が生まれた時 に、母親は亡くなった Aオレンジ カリフラワー Bクリケット 工作 D今はにわとり小屋を つくりたい E自転車

9 Waseem(ワシーム) Sultan(スルタン) 5年生

@9人家族 父親が高齢で病気がち 貧困 Aマンゴ マメ B走ること Dドアをつくりたい Eサッカーボール

10 Waqass(ワカース) Khanwali(ハンワリ ) 3年生

@地震により家が全壊 2度引っ越 すが、不幸な目に遭う 母親は躁鬱 状態になり、父親は先天的に足を病 んでいる A桃 カリフラワー B勉強 Cイスラミック・スタディ D英語教科書(3年生用) E大工

11 Nafeesa(ナフィサ) Kilm 8年生

震災孤児

12 Sania Aziz(アジズ ) 3年生

震災孤児

13 Kinat(カイナット) Bibi 3年生

母親死亡 父親 Azam Khan

14 Mussarat(ムサラット) Bibi 9年生

貧困 父親 Shah Nawaz

15 Kulson(カルソン) Bibi 9年生

貧困 父親Gulaw Din

16 Rabia(ラビア) Noor(ヌール)

貧困 父親高齢 Mian Gul

17 Zakia(ザキア) Bibi 9年生

貧困

18 Mehreen(マハリーン) Bibi 8年生

貧困 父親 Dilwar

19 Qasen(カサン) Bibi 6年生

20 Waqar(ワカール) Nisa(ニサ ) 10年生

震災孤児(父親死亡)

社会的弱者に対する積極的な支援の提案

上記のリストに掲載されているのは、タヒル・イラヒに通っている、恵まれない環境にい る子どもたちだ。20番まで名前が挙げられている全員が、この学校の生徒として迎えられ、 教育をうけるチャンスを得ている。SPBでは、この子たちの学費のみならず、家庭の支援 も少しばかり行えるとよいと考えている。

できれば「奨学金制度」ないしは「里親制度」をつくり、サポートする者を一人ずつ割 り振り、1年単位でお金が支給されるようにしたい。具体的には、震災孤児、またはそれに 近い境遇の子どもに対して1年間1万円、貧困家庭に対しては、1年間で5千円の支給を行 うこととし、お金は、校長のサジードによって毎月子どもたちに配布され、子どもたちか らは、年に2回ほど支援者に対して手紙を書いてくれれば、国際交流にもなると考えられ る。もちろん、事後のチェックをするのはSPBの仕事として重要である。

さらに、アルバンにおいて、極貧家庭とされる2件も調査済みだ。1件は3番のラビラの 家。彼女は父親を失い、現在屋根のない家に住んでいる。そして10番、ワカースの家庭。 彼の父親も母親も病気を持っており、村人たちが協力し合って助けているが、事態はかな り深刻なようだ。

ラビラの家の屋根をつくるのにかかる費用は650$。ワーカスの親にはアルバンに小さな 生活用品店&食料品店を経営してもらうのがよいのでは、という村人たちの意見で、この 運営に500$を投入すれば、うまくいきそうだ。後者については、アルバン地区の村人は好 意的であり、土地と建物はナビードの所有している場所を条件なしで貸すことを快諾して いる。


屋根の工事を残すのみとなった建物


アルバンにお店が開店!SPBが運営をサポートする!?


父親を亡くし、子ども4人と母一人は窮地に立たされている
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