SAVE PAKISTAN BANK

パキスタン北部大地
震被災者を支援する団体
『セイブ パキスタン バンク』
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SPBがお世話になっている、日パトラベルの、情熱的なパキスタンでの支援活動を、この本から知ってください。災害の様子をしるという意味だけでなく、社会構造の問題や、アメリカを中心とした、世界の構図に疑問を感じるはずです。事務局長、加藤も、ちょっと写真にうつってます。

CODE報告会の内容 [05.12.05開催]

CODEとは?

1995年の阪神・淡路大震災をきっかけに、海外で起きた災害で被災した人たちに対する支 援活動を行う団体です。災害救援や復興支援を、幅広い智恵や能力を持つ企業や行政、 国 際機関、研究機関、NGOなどの組織に属する人も、市民としての意識を持ち、集まる拠点とし て、海外災害援助市民センター(CODE)は設立されました。

日時:2005年12月15日(木)18:30〜20:30
場所:神戸YMCA三宮会館1階チャペル
報告:吉椿雅道・岡本千明(CODE)
記録者:加藤博

11月25日〜12月4日の現地調査を行った内容を報告していただきました。 二人はCODEから、中・長期的な復興支援にむけた調査をするのが目的です。 被災者の声を聞くことにより、そのあり方を探ろうとしました。

報告者(吉椿)

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バラコットにて

バラコットは荒涼とした、森の少ない乾燥した山岳地帯です。

大分部分は敬虔なイスラム信者が住む地域です。人々は、1日に5回、メッカに向かってお祈り をささげます。暮らしは、夏は山の中で家畜と共に暮らし、冬には町の近くに下りてきて生活す るのが一般的です。山間部に住む人々は、主にヤギ、ヒツジなどを飼って生活しています。こ こには見事な棚田が広がっており、米やトウモロコシ、チャイ、小麦などを栽培し、生計を立て ています。

市街地は、現在の様子からは、もともとどのような町だったか検討がつきません。聞いたり、 見たりしたことによると、食堂や売店を経営している方が多かったようです。人々は、カレーや ミルクティの生活で、インドと似たような感じの食生活なのでしょう。あとは、カラコルムハウェイ が側を走っていることから、自動車の修理工や、日雇い労働者が多いように思われます。町に 住む人々の中には、サウジアラビアへ出稼ぎに行く人たちもいるようです。

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いたるところにテントがあるのは?

現在、いたるところにテント村が見られます。まとまっている場所もありますが、自宅の横にテ ントを張って住んでいらっしゃる方も多く見られます。彼らが、自宅を離れない理由があります。 財産を銀行に貯金せず、タンスに貯金をしているので、その場から離れられないのです。ま た、道が崩壊して、家畜を連れて避難できないために、瓦礫の上にやむなく住み続けている人 もいるようです。パ政府によると、山間には35万人の人々が残っているそうです。彼らは、ヘリ によって運ばれてくる支援を待っている状態です。ただ、震災の後、2ヶ月経った現在、人々の 暮らしは落ち着きを見せています。

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人々の不満

緊急支援の段階が過ぎ、留まって活動していたNGO団体も手を引き始めています。そんな中 で、住民たちは、取り残された感覚を抱く人も少なくないようです。

山間部にもともと住んでいた人々は、山の中腹まで下りています。中腹に住んでいた人はふも とに、ふもとに住んでいた人は町まで下りてきているのが現状です。以前に車で通れた道も、 滞在中に崩れて通ることができなくなることがありました。二次災害も起きているようです。被 災者の中には、体の不自由な方もいます。お金や頼ることのできる知り合いがある人は、テン ト村を去っていきます。だんだんテントが少なくなってくる場所に残された人たちは、ただただ政 府がどうしなさい、というのを待っている様子です。

でも、そんな中、人々はたくましく生きています。食堂や八百屋などが営業をはじめていま す。現在は、ILOによる日雇い労働者の需要が大きいようです。

山間部にはもともとトイレがないようです。ILOの日雇い労働者がテント村にトイレをつくる作業 をすすめています。

日雇い労働者たちは瓦礫の撤去も行ってます。ただ問題もあります。瓦礫の撤去をするのは 他人の家なのです。自分の家はつぶれたままであるのに、他人の家を手伝っている場合では ない、と奥さんにガミガミいわれるのでしょう。

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一時しのぎの住宅ではなく・・・

テントは自分たちが一時しのぎに住む家です。本格的な冬を越すために、被災者たちはざま ざまな工夫を施している様子がうかがえます。テントの補強をしたり、トタンで掘っ立て小屋をつ くり、その中にテントをたてたり、自助努力をしています。

パ政府は、こうした住民に対して一時金として25000ルピーを支払うことを決定しました。その 後には125000ルピーを支払う予定(?)。政府が決定した耐震構造の住宅を再建するというこ とになるのであれば、追加して25000ルピーをもらえるということです。北西辺境州政府が行う テント村は、06年の春には撤去する予定です。現在、テント村に住む人々、町に住む人々、山 間に住む人々との間に、格差が現れ始めています。それぞれが相手をねたんでいます。

バラコットの標高は800〜900m。山間の人が住む地域は標高が高いこともあって、ゆっくり歩 いているように見えました。崩れた家は日干し煉瓦でできており、それがくずれて、壁がなくな り、屋根がそのままの形で落ちています。その上にチャイ屋さんがひらかれていたりするのを 見て、たくましいな、と思いました。


日干しレンガがばらばらに崩れています。
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炊事の燃料

山間部に向かっていくと、木材を使った家が多くなってきます。現在、食料を配っているのは 見かけませんでした。瓦礫を燃やして、炊事をしている姿を所々で見かけました。瓦礫の中の 木材を燃やしています。NGO団体がガスコンロを置いていったようですが、最近、それをテント の中で使って火がつき、7人が死亡する事故がありました。テントの中で、あかりとしてロウソク を使うのも火事をおこします。しかし、被災者にとっては、炊事は欠かせません。木材が身近な 燃料であるだけに、それを利用するしかすべがなく、現在、不法伐採も多いと聞きました。それ も政府が取り締まっていくそうです。

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鉄筋の闇屋

今回の地震では、病院、学校、集会所、礼拝堂などの公共機関が崩れています。手抜き工 事であったことは否めません。現在は、ハンマーで屋根を割る男が多く見られます。彼らは、屋 根を壊し、その中から鉄筋を取り出し売っているようです。聞くと、1キロあたり、20ルピーで売 れるのだそうです。これは、闇の値段なので、パ政府が取り締まっているようです。

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支援は必要だが、必要なのは・・・

支援物資をくばっている団体に出会いました。tool kitとして、トタン、テントの補強具、ハンマ ー、つるはし、シート、針金などが入っています。これはとても人気があるようです。おそらく、こ こに何十年も住んできた被災者たちには、冬を越える智恵があるはずです。その道具が渡せ られることは有益なことだと感じました。

しかし、問題に感じたこともあります。各所で、NGOの職員だとわかると、「あなたは何をくれ るの?」と聞かれます。もともと、社会的背景として、この地には貧困があったようです。そし て、もともと経済的資源も少なかったでしょう。それを喪失してしまった今、自力での復興は困 難でしょう。

調べてみると、西アジアではこの100年に60回もの大地震が起こっています。その死者は50 万人を超えます。この地域の人々に支援を行うとして、まず考えられるのは、こうした災害を繰 り返さないようにすることです。

すなわち、耐震構造を考えるべきであるとか、防災教育をして、意識を喚起するべきです。た だ、女性は教育する必要はない、と男性が思い込んでいる背景があります。また、村のリーダ ーたちは理解したとしても、一般の人にはなかなか伝わらないようです。


tool kitの中身です。見えにくいのですが・・・。

このような調査から、支援の可能性として以下のようなことができるのではないか、と考えて います。

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今、求められているもの

  • 住宅を再建するための道具

  •    トタン、テントの補強具、つるはし、シート、針金、ハンマーなど
  • 一時しのぎのテントではなく、自宅の再建
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今後、必要なこと 長期的支援はどうあるべきか?

中・長期的支援は、地域に根ざしたかたちであるべき
・この災害を繰り返さないこと
@耐震の住宅を建設する
ただし、お金がかからない耐震構造を考えなくてはいけない。
A防災教育を行い、意識を喚起する
・町の復興・開発
 観光資源を活用した復興の可能性
@アジアのスイスとよばれるカガーン、ナラーン高原を資源に、事業を展開する
Aじゅうたん、パシュミナなどの特産物を買い取って利益を与え、物流を促す
(物流を起こすことで、世界中の人々に震災を心にやきつけられる)
・モスク、学校の再建(人々が求めている)
・植林事業(広葉樹、落葉照葉樹林など、根がはる木を上、大地をつよくする)
・基礎データの整理
(山岳地域の現状<被災者の数、被災地のデータ>などのマップづくり)
  

                     

吉椿さんの、長年培ってきた経験を、ぜひ、パキスタンの支援に生かしていただきたいと強く思 いました。(加藤感想) )

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save.pakistan.bank@hotmail.co.jp